地上最速の格闘球技
ラクロスとは「クロス」と呼ばれる、先端にネットのついたスティックでボールを操り、相手ゴールを狙うことで得点を競う球技。
男子と女子ではルールが大きく異なり、女子ラクロスの華やかなイメージとは裏腹に、男子ラクロスはアメリカンフットボールやアイスホッケーを思わせる攻防の激しいスポーツです。
男子ラクロスの醍醐味は、そのダイナミズムとスピード感。
時速160km超のシュート、ハードなボディコンタクト、素早いパス回しや華麗なクロス捌き、エキサイティングで疾走感溢れるゲーム展開…
これが“地上最速の格闘球技”と呼ばれる男子ラクロスの世界です。
基本ルール
試合は10人対10人、15分×4クオーターで行われます。
フィールドはサッカーとほぼ同じサイズ。ゴール裏側の領域もゲームエリアであるという点はラクロスの大きな特徴であり、戦術の幅を大きく広げるものです。
タックルをしたり、クロスを使って相手を叩いたりすることも許されているため、選手はヘルメット、ショルダーパット、グローブなどの防具を装着します。
選手交代(フライと呼ばれる)は何回でも可能で、フィールド内を全力で駆け回るミッドフィールダーは2、3分置きにフライすることも。
試合中にファールが起きた場合は、当該選手が一時的に退場してゲームを再開します。ペナルティが解除されるまでの相手より一人少ない状態をマンダウン、相手のペナルティによって数的に有利になっている状態をエキストラと呼びます。
ポジション
AT(Attack/アタック)
チームのオフェンスをコントロールする攻撃の専門家。
ディフェンダーの激しいチェックをかいくぐり、仲間に絶妙なアシストパスを出したり、強烈なシュートを打ったりする。
ゴール裏を使った多彩なオフェンス展開もその魅力の一つ。
MF(Mid Fielder/ミッドフィールダー)
フィールドを縦横無尽に駆け回り、攻守に活躍するゲームメーカー的存在。
試合開始時や得点後のフェイスオフで攻撃の流れを作るのも彼らの仕事。体力的負担が大きいので、次々と交代をする。
ディフェンス力強化のため、一部のミッドフィールダーがロングクロスを持つことも多く、ロングミディ(LMF)と呼ばれる。
DF(Deffender/ディフェンダー)
約180cmのロングスティックを駆使し、相手の攻撃を阻止する。
その凶器から繰り出される鋭いチェックは迫力満点。
一見ダイナミックな彼らだが、その一方で試合中は綿密な組織的ディフェンスの動きも要するため、非常に頭を使うポジションでもある。
G(Goalie/ゴーリー)
ゴールを守る最後の砦。
全身プロテクションに身を包み、時には時速160kmのシュートにも果敢に立ち向かう。
また、試合中は常にディフェンス陣に指示を送る司令塔の役割も果たす。セーブから素早くオフェンスにつなぎ、攻撃の起点となることも。
FO(Faceoffer/フェイスオファー)
試合のスターター。
最強のフィジカルと審判のホイッスルにいち早く反応する俊敏性の持ち主である。
自身の好プレーで、チームに流れを引き寄せることも。